機能性ディスペプシアに六君子湯は有効か?


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薬剤師の波波です。

先日、ツムラの勉強会に出席しました。
内容は機能性ディスペプシアと六君子湯に関するお話でした。

機能性ディスペプシア(FD)に対する六君子湯の効果

六君子湯とプラセボのRCT(ランダム化比較試験)は世界初、というような説明があった気がします。

試験概要はコチラ。

P:H.pylori陰性のFD患者(ROME Ⅲ基準)に
E:六君子湯を投与すると
C:プラセボと比較して
O:OTE(全般改善度)を増加させるか?

OTE(全般改善度)とは?

Overall Treatment Efficacyの略。
患者評価による全般的な治療効果の印象。
投与開始と比較して「非常に改善」「改善」「やや改善」「不変」「やや悪化」「悪化」「非常に悪化」の7段階で評価。

結果

六君子湯は8週間の投与でプラセボと比較してOTEを優位に増加させた(P=0.019)。
原文だけだと何だかフワッとしているので、手元にあるパンフレット情報で補足しておきます。

 非常に改善改善やや改善不変やや悪化悪化
プラセボ群
(n=61)
1.8%21.1%40.4% 31.6% 5.3%0%
六君子湯群
(n=64)
8.2%29.5%41.0%21.3%0%0%

六君子湯投与群では、プラセボと比較して「非常に改善したと感じた患者」が約4倍に増加しています。

また、症状別の改善度については以下の通りとなっています。
食後もたれ感・早期飽満感、膨満感・・・投与4週・8週後の両時点でプラセボと比較して優位に改善
心窩部痛・・・原文には記載されていないがパンフレットより、プラセボとの有意差無し

この結果を受けて、「六君子湯をガイドラインで第一選択としよう」という声も挙がっているそうです。

まとめ

心窩部痛が無く、食後もたれ感・早期飽満感、膨満感がある患者に対して、六君子湯を試す価値は十分ありそうです。2ヶ月投与して全く効果が無ければ諦めましょう。
現時点(2018年8月)ではFDに対する適応が無いので、胃炎あるいは消化不良に対して、という形で使うことになるかと。
第二類医薬品としてツムラやクラシエ等から販売されているので、後もたれ感・早期飽満感、膨満感という相談を受けたら六君子湯を勧めてみたいと思います。

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